4Hが普通でした。。。

新卒で入った会社は、大手の電気メーカーです。そして配属されたのは、たまたまですが、無線機を作る工場の設計部門でした。

子供のころは「ラジオの製作」という雑誌が愛読書で、「大きくなったらエンジニアになってラジオを作りたい!」が、将来の夢だったので、配属先が無線機の設計ということはラジオを作ると同じこと、ということで、あっさり夢がかなったわけですが、世の中は甘くなかったですね、「エンジニアになってラジオを作る」は、夢でもなんでもなかった💦

配属されたのは東京郊外の工場で、工場の敷地にある社員寮に住むことになりました。朝は8時15分に就業開始です。でもその5分前にはラジオ体操をするので、8時10分には会社にいないといけません。工場なので朝が早いっす。そして終業は5時15分なので、早いと言えば早い。しかし!定時に帰る人は皆無ですから、意味がありません。5時15分から15分の休みを挟んで、5時30分から夕方の部が始まります(笑)7時頃にまた30分程度の休みがあって、この時間に食堂で夕食を食べます。そして、10時に終了。ということで一日の残業時間は4時間になります。よく覚えているのは、残業時間のことをなぜかHと呼ぶのです。4時間の残業は4H(ヨンエイチ)と呼びます。そして毎日4Hが続きます。4Hじゃない日は週一回ある残業ナシ日のうちの月一回ある完全残業ナシ日だけ。 残業ナシ日と完全残業ナシ日の違いはなにかというと、残業ナシ日は一応残業してはいけない(なのでやってもよい)日で、完全残業ナシ日は、残業は絶対してはいけない日なのです(笑)してはいけない日は、してもいいけど、絶対してはいけない日はしてはしてはいけないってことだったんでしょうか?もうよくわかりませんけど、みんな疑問に思っているようでもなく、素直に従ってました。。世の中ってそういうもんだったんですね。世間知らずな私は、完全残業ナシ日に残業をするという暴挙をしてしまい、すごい怒られた、という経験がいまもトラウマというか懐かしい思い出です。残業ナシ日には残業してもなにも言われないというか普通にみんなしてたのに、完全残業ナシ日に残業するのは理由のいかんにかかわらず絶対ダメなのです。ほんと、なぞルールです。

さて本題は4Hです(笑)とにかく毎日4Hなので、仕事が終わるのは午後10時。寮に帰って、風呂入って寝るだけです。そして朝は8時過ぎには出社していないといけません。睡眠時間は自ずと短くなります。なんだかんだで6時間くらいですかね。毎朝、朦朧としたまま会社に行ってました。

しかし!私なんか寮にいるから通勤時間ほぼゼロなのでまだいい方です。中には東京の自宅から通勤している人がいました、東京からここまでって2時間かかりますけど💦 それで4Hの残業するってどういうこと?? いつ寝てるのか?なぞです。。。

4Hですが、ほぼ毎日、年中でした。忙しい時期とはヒマな時とは関係ありません。いつも4Hです。別に仕事がいっぱいあってもなくても4Hです(笑)なぜか?それが普通だからです。

さてここでの本題は、なぜ4Hなのか? つまり、なぜ「4時間の残業」と言わずに「4H」と言うのか?「4Hの残業」とも言いません。ただ「4Hする」と言います(笑)4Hって、、鉛筆かよ!(笑)

私なりに考えた結論は、4時間の残業を4Hしたと言うと4時間も残業した気分がすこし薄くなるんじゃないかと。毎日4時間も普通に残業している異常に慣れてしまうには4時間を4Hと呼べばいい!ってことではないかと思うのです。人間慣れって怖いですね(笑)

以上40年も昔のことでした。今はどうなってるのかなあ?

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